- コラム
生産計画の作成に何時間もかかるのは普通なのか?

多品種少量の現場では、生産計画の作成に数時間かかること自体は珍しくありません。
計画作成にかかる時間が長いと感じていても、他社と比較する機会はあまりありません。
ただし、半日以上かかる状態が常態化していたり、特定の担当者しか作れない状況が続いている場合は
今のやり方を見直すサインの可能性があります。
「時間がかかっていること」そのものよりも、なぜ時間がかかっているのかを整理することが大切です。
\多品種少量で計画作成に時間がかかっている方へ/
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生産計画の作成時間はどれくらいが一般的か?
生産計画の作成時間は、工場ごとに大きく異なります。
数時間かかること自体は、多くの現場で起きています。
ただし、次のような状態が続いている場合は注意が必要です。
- 毎回、作成に半日以上かかる
- 計画担当者の残業が常態化している
- 作成後の修正にさらに時間がかかる
- 作成できる人が限られている
たとえば、計画作成に3時間かかる状態が続くと、(仮に週5回作成する場合)
週に約15時間、月に約60時間、年間で約240時間になります。
年間240時間は、約30営業日分に相当します。
つまり、計画作成だけで約1か月分の労働時間を使っている計算になります。
一度、作成にかかっている時間と、その内訳を見える化してみることをおすすめします。
作成に時間がかかる工場の共通点
多品種少量の現場で計画作成に時間がかかる場合、いくつか共通する状態があります。
- Excelファイルが複数に分かれている
- 条件や判断が担当者の頭の中にある
- 段取り条件が整理されていない
- 変更理由が記録されていない
- 引き継ぎに時間がかかる
これらが重なると、計画作成は「作業」ではなく判断の連続になります。
その結果、作成時間が長くなります。
また、次の問いは1つの目安になります。
自分が休んだときに、同じ計画が作れるかどうか。
この問いにすぐ答えられない場合、属人化が進んでいる可能性があります。
ここまでの整理
生産計画に時間がかかる原因は、単純に「忙しいから」ということもありますが
-
判断が個人の中にある
-
条件が整理されていない
-
変更理由が残っていない
といった構造にあることが多いです。
放置すると起きやすいこと
計画作成に時間がかかる状態が続くと、次のような影響が出やすくなります。
- 担当者への依存が強まる
- 引き継ぎが難しくなる
- 計画変更への対応が遅れる
- リスケ対応が増える
- 担当者が休みにくくなる
どれもすぐに大きな問題になるとは限りません。
ただ、受注が増えたり、品目が増えたりしたタイミングで、急に負担が大きくなるケースは多く見られます。
改善できるケースもある
では、どの程度まで短縮できる可能性があるのでしょうか。
実際に、多品種少量で計画が特定の担当者に依存していた現場で、作成に約3時間かかっていた生産計画が、
条件整理と仕組みの見直しにより、約30分で作成できるようになったケースもあります。
条件整理から着手することで作成時間を短縮する進め方は、多くの現場で共通しています。
すべての現場で同じ変化が起きるわけではありません。
ただし、判断基準や計画条件が整理されることで、作成時間が大きく短縮される傾向は多く見られます。
重要なのは、ツールの有無よりも、判断基準や条件が整理されているかどうかです。
まず確認しておきたいこと
計画作成に時間がかかっている場合、まずは次の点を確認してみてください。
- 実際にどれくらい時間がかかっているか
- 作成手順が整理されているか
- 判断条件が共有されているか
- 引き継ぎができる状態か
特に、生産計画の作成時間を一度測ってみることが、改善の第一歩になります。
工場の状況はそれぞれ異なるため、まずは「現状」を把握するところから始めるのが効果的です。
補足
最適ワークスでは、多品種少量の現場で、計画作成時間の短縮や属人化の整理を進めた事例があります。
ただし、解決の進め方は現場ごとに異なります。
まずは同様の課題を持つ工場の改善事例をまとめた資料がありますので、参考としてご覧ください。
(以下画像クリックで資料ダウンロードが可能です)
FAQ(よくある質問)
Q. 生産計画の作成に「数時間」かかるのは異常ですか?
A. 多品種少量や制約が多い工場では、数時間かかること自体は珍しくありません。見直しが必要になりやすいのは、半日以上が常態化している、作成後の修正が多い、作れる人が限られている、といった状態が続くケースです。
Q. 「見直すサイン」は作成時間以外にもありますか?
A. あります。例えば、計画変更のたびに担当者待ちが発生する、判断理由が説明できない、作り直しが頻発する、引き継ぎに時間がかかる、といった状態は見直しのサインになりやすいです。
Q. 生産計画が属人化しているかどうか、簡単に判断する方法はありますか?
A. 目安は「担当者が休んだときに、同じ条件で同じ水準の計画を作れるかどうか」です。難しい場合は、判断条件の共有や記録が不足している可能性があります。
Q. 生産計画作成の何を測れば、改善の当たりがつきますか?
A. 最初は細かくなくてよいので、開始〜初回案、初回案〜確認完了、といった区切りで時間を測ると詰まりが見えます。あわせて、詰まりが「情報待ち」「判断」「作り直し」のどれに近いかをメモすると原因に近づきます。
Q. 計画作成後の修正が多いのは、何が原因になりやすいですか?
A. よくあるのは、前提情報が揃っていない(在庫、進捗、外注納期など)、優先順位ルールが曖昧、段取り条件が整理されていない、変更理由が残らず同じ判断を繰り返す、といった要因です。
Q. Excelを使っていると、生産計画の属人化は避けられませんか?
A. Excelが直ちに悪いわけではありません。ただ、ファイル分散や最新版の不一致が起きやすく、判断条件や変更理由が個人の中に閉じると、属人化が進みやすくなります。
Q. 現場に負担をかけずに、最初にできることは何ですか?
A. まず1回だけ「計画作成にかかった時間」と「詰まった原因(情報待ち、判断、作り直し)」をメモし、変更が入ったら理由を1行残すことです。それだけでも、次の改善議論が進めやすくなります。
