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カラーリンク・ジャパンが、光学フィルターの製造で初めて生産計画DXにAI×SaaS生産スケジューラ「最適ワークス」を導入

「最適な生産計画」を検証し、改善活動ができる基盤構築を目指す

国内製造業のDXを支援するスカイディスクは、高分子フィルムを用いた光制御キーデバイスを製造するカラーリンク・ジャパン株式会社(以下、カラーリンク・ジャパン)の本社工場(新潟県上越市)において、生産計画業務の効率化・属人化解消のために製造業向けAI×SaaS生産スケジューラ「最適ワークス」の導入を開始したことをお知らせします。

カラーリンク・ジャパンは今回の導入によって、製造における複雑な諸条件を考慮して作成していた生産計画の立案の業務負荷を軽減するとともに、属人化リスクを解消します。

製造業において生産計画とは「何を、いつまでに、どれくらいの量を生産するのか」に関する計画のことを指し、納期などの諸条件を満たすように計画を立てる必要があります。
「最適ワークス」は、あらかじめ設定した条件を加味して、AIが生産計画を立案するAI×SaaS 生産スケジューラです。直感的な操作で設定条件の変更や修正ができるため、属人化しやすい計画立案業務の効率化、最適な生産計画による生産性向上を実現します。

導入の背景と期待する効果

カラーリンク・ジャパンは、高分子フィルムを用いた偏光操作技術と量産ノウハウを基に、光制御キーデバイスを製造・販売しています。高度な光学技術・光学部品の製造技術は、VR/AR、映像機器、ゲーム機、といった様々な先端機器で利用されており、製造面においては、製品に合わせた材料選定、複雑で繊細な加工製造技術が求められます。
その中でも、本社工場で製造している位相差フィルターや光学部品には、多岐にわたる製品群それぞれに特有の工程や製造条件が存在します。諸条件を満たす生産計画の立案には深い業務理解が必要で、従来、特定の担当者でしか生産計画業務に対応できない状況でした。
また、計画担当者は、表計算ソフト(エクセル)を用いて生産計画を作成していますが、生産管理部門と生産部門とを跨いでの情報共有が難しく、最適な生産計画を検証し改善するための基盤がありませんでした。

こうした背景から、スカイディスクが「最適ワークス」を提案し、2022年10月末より導入の運びとなりました。「最適ワークス」は、特有の製造条件をデータとして設定しておくことで、担当者に代わって条件を考慮した生産計画を立案します。

カラーリンク・ジャパンは「最適ワークス」の活用により、生産計画業務の負荷を軽減しながら、業務標準化により属人化を解消します。また、最適な生産活動を実現するため、制約条件を整理して「最適ワークス」に集約することで、生産計画の検証・改善ができる基盤を構築します。

DX推進担当者 斎川氏からのコメント

カラーリンク・ジャパンでは生産したフィルターの切断、他部品との接合、さらにはアセンブリまでの後加工が組み合わさった多様な生産形態があります。多品種少量生産は弊社も例外ではなく、生産計画においても人員配置、加工設備、検査装置の複雑な組合せや制約条件のもとで、専任担当が何度も計画を調整して仕上げており、変更が生じた場合は大きな負荷となっていました。一部は装置効率と相反する納期対応もあり、属人化と並んで生産計画内容の検証や改善も課題でした。

生産管理システムの導入検討について、当初は受注、生産管理、販売管理も装備した生産と販売が一体化したパッケージ品の検討が進みました。しかし、費用もリソースも多くかかり、導入時期も定まらない状況となりました。

「最適ワークス」は生産計画に絞った機能でAIを用いたクラウド型サービスとして、初期コストを抑えて早期導入を図りたい弊社のニーズとマッチしていました。新しい最適化の形が実現できることを期待しています。

生産計画DXへの取り組み

カラーリンク・ジャパンは独自の偏光技術を持ち、国内外問わず海外との取引が半分以上占めるグローバル企業です。その独自ノウハウは、VRやARといった先端技術事業のコア技術として注目されており、高度な光学技術は、先端医療分野や、多様なモノづくりにおける設計開発分野での活用が期待されています。

市場規模拡大が期待される中、生産管理と生産の間に挟まれる「生産計画」が担う役割は非常に重要です。最適な生産計画の立案は、効率的な生産を可能にすることに加え、製品の安定供給、在庫の適正化、余剰人員の抑制など、さまざまな波及効果が期待されます。
まずは生産計画立案の属人化リスクを解消しながら、今回の導入によって、制約条件の整理を進め、安定的かつ機能的な計画立案体制の構築と、生産計画に関する改善活動の基盤構築を目指します。

生産計画へのツール導入の課題

製造業では近年、多品種少量の潮流により生産計画が複雑化しています。製造過程では製品ごとに異なる製造条件により、人間の頭では考慮しきれない多くの条件を考慮して生産計画を立案する重要性が増しています。
しかし、スカイディスクが製造業従事者350名以上を対象に実施した「生産計画へのツール導入に関するアンケート」によると(※1)、実に80%以上が「未導入」「検討中」「過去に検討したが諦めた」と回答しており、本分野でのデジタルツール活用が進んでいない現状があります。また、ツールを既に導入した企業でも、その90%以上が「運用に課題がある」と回答しています。

導入が進まない要因のひとつに、要件定義の難しさがあります。生産計画立案業務にツールを導入する際には、製造条件をシステムに設定する必要があります。しかし、実際の製造工程や製造条件を、すべて明確に定義してシステムに設定することは、非常に難易度の高い業務です。

「最適ワークス」では、設定変更を簡単にする部分にAI技術を活用しています。計画担当者がアウトプットを見て初めて気付くような、長年のノウハウ(暗黙知)が製造現場にある前提で開発されており、改善の過程で言語化されたノウハウを追加設定していくことで正確な要件定義に到達します。スカイディスクでは、「最適ワークス」で高速でPDCAを回して理想の生産計画立案に辿り着く、スモールスタートでのツール導入を推進しています。

AI生産スケジューラ 最適ワークス

最適ワークスは株式会社スカイディスクが開発・提供する、製造業向けAI×SaaS生産スケジューラ(生産計画自動立案システム)です。「いつまでに、何個、どの製品を」というオーダー情報から、AIが設備稼働・人員配置の割付け計画を瞬時に立案します。
独自開発エンジンにより、マスター設定にかかる手間を劇的に改善。製造業各社がスモールスタートできるサービスを実現しました(月額5万円〜)。
製品サイト:https://saiteki.works/

2021年10月 有償パイロット版 提供開始 ※順次
2022年4月 正式版 提供開始

カラーリンク・ジャパン株式会社 会社概要

会社名:カラーリンク・ジャパン株式会社
代表者:代表取締役社長 戸田 良彦
設立:2000年4月3日
事業内容:位相差フィルター他精密光学部品の製造、販売
従業員数:112名
会社サイト:https://www.colorlink.co.jp/index.html

株式会社スカイディスク 会社概要

2013年の創業以来、製造業を中心に150社を超えるお客様と350以上のプロジェクトに取り組んできました。そこで得た知見・ノウハウをサービス・プロダクトとして世の中に還元することが私たちの使命だと考えています。「ものづくりを、もっとクリエイティブに」をミッションに、AIを活用したDX支援にチャレンジしていきます。

会社名:株式会社スカイディスク
代表者:内村 安里(代表取締役社長 兼 CEO)
設立:2013年10月1日
事業内容:AIを活用したDX支援
本社所在地:福岡県福岡市中央区舞鶴2-3-6 赤坂プライムビル4F
会社サイト:https://skydisc.jp/

※1 生産計画へのツール導入に関するアンケート…製造業従事者 352名を対象に実施(期間:2021年10月〜2022年6月)。生産スケジューラの導入状況について、導入前(未導入・未検討:35.2%、導入検討中:27.6%)が6割超。導入の前後で課題にぶつかった企業(未導入・過去に検討したことがあるが諦めた:18.5%、導入済・運用に課題がある:17.3%)が約4割を占めました。「導入済・運用もうまくいっている」と回答したのは僅か1.4%に留まりました。

【Copyright/商標】
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【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
株式会社スカイディスク 福間
TEL: 0120-29-1331
E-mail: contactus@skydisc.jp
【SKYDISC】プレスリリース_20221206